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全員に同じインプットを与えても情報格差が無くならない問題

組織マネジメントを考える上で「情報格差」という言葉を耳にするようになった。
そこで語られていることは、管理職しか知らない情報があるなど、権限によって一部の人だけが知っているという情報がある場合、それが切っ掛けで上下関係が生まれてしまうので無くした方が良いという話だ。管理職である私もこの「情報格差」は無くした方がいいと思って、組織メンバー全員に同じ情報を開示するようにしたのだが、やってみて気づいた事がある。

メンバー全員に同じインプットを与えても格差は無くならない

与えられた情報は受けた側の受け止め方によって内容が変わる

情報には粒度がある。前提条件を理解している必要もある。そのような情報を能力格差のあるメンバーに同じように開示した場合、受け止めるメンバー側の解釈によって全く違う内容に変わってしまう。だから、無理に理解出来ない(しようと思っていない)情報は与えてはいけない。

管理職層とメンバーの違い

管理職以上の層への情報開示の時は考慮しなくてよかったことも、メンバーに開示する時は考慮する必要がある。なぜなら、管理職以上の層は「一を聞いて十を知る」タイプの人が多く、行間を読んで内容を理解するし、忖度すらできる人も多い。しかし、メンバーの中には「十を聞いてようやく一を理解する」ようなスキルの人も存在する。つまり、インプットが同じでも受ける側の能力によって違う内容として格納されてしまうのだ。そうなると、それ自体が情報格差になる。

情報格差を無くすにはどうすれば良いか

ポイントとしては

  • メンバーには情報を自ら取りに行ける仕組みを提供する
  • 情報は行間を読まないと理解できないような表現はしない
  • メンバーの情報理解能力を育成する(ロジカルシンキング育成)

ということかな。
情報格差をなくすためには、メンバーが自ら情報を得られるような仕組みを作り、開示する情報は分かりやすく噛み砕いた状態で開示し、情報取得スキルの低い人がいたらちゃんと育成しなければ駄目ということ。

全ての情報を開示しているから情報格差が無いというのは間違いなのだ。

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